情報技術を駆使した国際協働を促進するため、アジアを中心に国際シンポジウムを開催している。2010年から2013年には11回にわたり、タイ、モンゴル、インドで開催され、計756名が参加した。開催パートナーは国際機関、現地政府機関、現地大学および発電公社と多岐にわたっている。代表的な事例は以下の通り。
2011年9月にユネスコアジア太平洋教育地域事務所との協働のもと開催された国際シンポジウム“ICT in Education: Potential and Lessons Learnt”にはモンゴル、北朝鮮、ウズベキスタン、タジキスタンなどの中央アジアを中心とした6各国からICTと教育に携わる出席者に加え、アジア開発銀行(ADB)や世界銀行(World Bank)、JICA、文科省など様々な国際的機関からも専門家が参加した。会議では、国際機関や各国からの出席者が近年のICT利用の現状と問題点について議論を交わし、ICTを教育分野に利用する上で共通する課題及びICTを教育分野で有効に活用するためのスキームを抽出した。本会議の成功により文科省からの外部資金獲得に繋がり翌年の国際会議開催及び、共同研究実施が可能となった。
2012年にタイ・バンコクのカセサート大学工学部開催された国際シンポジウムでは、鉱山・地盤工学の分野における地盤災害の低減・抑止を中心に、多様な研究課題を取り上げ、地下エネルギー資源開発に向けた国際共同研究を促進した。大学からは東工大、カセサート大学、チェンマイ大学、チュラロンコン大学、マヒドン大学、ナレスアン大学の教員および学生、行政機関からはタイ農業・協同組合省土地開発局、タイ最大の発電企業、材料会社、測定機器会社、コンサルタント会社などの技術者が多数参加し、国際的な産学官連携の研究シンポジウムとして注目された。
2013年9月に開催されたバイオインフォマティクスの技術とアプリケーション (2nd IIT Madras –Tokyo Tech Joint Symposium on Techniques and Applications of Bioinformatics) では、講演15件、ポスター発表53件を数え、143名のインドの学生・研究者に対してタンパク質の構造から創薬応用に関するバイオインフォマティクスについて最新のサイエンスとテクノロジーに関して知識の共有を行い、インド国内の学術基盤の強化を担うと共に、インドにおける東工大のプレゼンスを高めた。
国際シンポジウム一覧(2010~2014)