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国内最高速スパコン,4月3日より稼動

2006.04.03
日本語

国立大学法人 東京工業大学 (学長 相澤益男) は,4月3日より国内最高速の計算能力を持つ新スーパーコンピューティング・グリッド(*1)システム「TSUBAME (Tokyo-tech Supercomputer and UBiquitously Accessible Mass-storage Environment)」の稼動を開始します。理論演算性能は約85テラフロップス(毎秒85兆回の浮動小数点演算を実行)で,今年3月に稼動した高エネルギー加速器研究機構のスーパーコンピュータシステム (理論演算性能約59テラフロップス),海洋研究開発機構「地球シミュレータ」(理論演算性能約40テラフロップス) を抜き,国内最速,世界のスーパーコンピュータのランキング表であるTop500® (http://www.top500.org/ ) でも上位にランクインすることが期待されています。

日本電気㈱(以下「NEC」)によって落札されたこのシステムは,東京工業大学 学術国際情報センター(センター長 酒井善則) の松岡聡教授を中心とするグループで仕様策定を行い,

  • NECのシステムインテグレーション技術
  • サン・マイクロシステムズ社製Sun Fire X4600サーバ (CPUはAMD社製64ビットサーバ向けCPU AMD Opteron^(TM) プロセッサDual Core model 880/885)
  • Linux OS (SuSE Linix Enterprise Server9)
  • NECとサン・マイクロシステムズ社のストレージ装置
  • ClearSpeed社のSIMD(*2)アクセラレータ(*3)ボード
  • Voltaire社のInfinibandネットワーク

を組み合わせて,学術国際情報センター内に構築されました (占有面積は約350㎡)。

今回のシステムは,単に演算性能面で我が国No.1となるだけでなく,総合メモリ容量21.4テラバイト,ディスク総合容量 1.1ペタバイト(1.1京バイト)と,スパコンの他の重要な指標でも我が国No.1となります。また,広くパソコンやビジネスサーバで用いられているx86型のCPUを用いて構成される「PCクラスタ型」のスパコンとしては,CPUコア(*4)数(10480)では世界No. 1となります(Top500® http://www.top500.org/における2005年11月の報告による)。

旧システムの約160倍以上の理論演算性能を得たことにより, 電磁流体ダイナモの計算による地磁気変動の将来予測(*5),計算化学による生体物質の構造機能予測解析(*6),タンパク質の折り畳み問題へのバイオインフォマティクス手法の応用(*7),災害・防災・安全シミュレーション(*8),ナノサイエンス分野におけるカーボンナノチューブのシミュレーション(*9),といったさまざまな分野の研究プロジェクトの複雑な問題の解決に活用されます。また,我が国の将来のペタフロップス級のスーパーコンピュータ構築にも様々な技術的な貢献をしていく予定です。

また,同時に大学の広範な情報インフラとして,一部の少数のハイエンドユーザだけが対象なのではなく,TSUBAMEは「みんなのスパコン」をキャッチフレーズに,今年度の新入生を含む東京工業大学に所属する全ての人々に利用権が付与され,キャンパスグリッドの中心的な資源として活躍する予定です。東京工業大学ではこれまで高校生を対象としたスーパーコンピューティングコンテストを1995年から行って来た経験から,本学の学生に新入生の段階から日本一のスーパーコンピュータに触れる機会を提供し,教育・研究用途に積極的に活用してもらうことで,将来的にさまざまな分野で創造される可能性に期待しております。

用語の説明

*1 グリッド

グリッドは広域ネットワーク上の計算,データ,実験装置,センサ,人間などの資源を仮想化・統合し,必要に応じて仮想計算機 (Virtual Computer) や仮想組織 (Virtual Organization) を動的に形成するためのインフラである。

*2 SIMD (Single Instruction/Multiple Data)

計算機において1つの命令で複数のデータを扱う処理方式。ベクトル計算機やデジタルカメラ画像処理に使われるDigital Signal Processor(DSP)もSIMDの一種である。最近ではIntel社のマイクロプロセッサに内蔵のSSEやPlayStation 2のEmotion Engineなどのマルチメディア拡張機能もSIMDの応用である。

*3 アクセラレータ

コンピュータなどの特定の機能や処理能力を向上させる機構。ソフトウェアをハードウェアで実装したり,特定の目的の性能向上を目指したハードウェア等がある。身近な例ではパソコンの画像表示速度を向上するグラフィックスアクセラレータがある。

*4 コア

1つのシリコン基板(ダイ)やLSIパッケージ内に複数のCPU単位を収めるようになり,単一CPU機能単位の呼称として「コア」が使われるようになった。デュアルコアプロセッサでは1つのLSIパッケージ内に2つのCPU機能単位が含まれている。

*5 電磁流体ダイナモの計算による地磁気変動の将来予測

*6 計算化学による生体物質の構造機能予測解析

*7 タンパク質の折り畳み問題へのバイオインフォマティクス手法の応用

*8 災害・防災・安全シミュレーション

*9 ナノサイエンス分野におけるカーボンナノチューブのシミュレーション

問い合わせ先

  • 内容に関する問い合わせ先
    • 東京工業大学学術国際情報センター

       

      (松岡) TEL: 03-5734-3876
      FAX: 03-5734-3876
      E-mail: 松岡

      (青木) TEL: 03-5734-3667
      FAX: 03-5734-3276
      E-mail: 青木

  • 取材に関する問い合わせ,申込み先
    • 東京工業大学総務部評価・広報課
      広報・社会連携係
      TEL: 03-5734-2975
      FAX: 03-5734-3661
      E-mail: 広報・社会連携係

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