You are here

各教員の具体的な活動内容

GPUによるリアルタイム津波シミュレーションの国際共同研究   青木研究室

AIT(Asian Institute of Technology)との国際交流協定に基づく共同研究として、GPU(Graphics Processing Unit)を用いて、津波防災に対して効果的なリアルタイム津波シミュレーションの研究を進めています。従来のデータベースに基づいた方式では精度の高い警報を行うことができないため、地震発生後にシミュレーションを開始し、津波が沿岸に到達するよりかなり前に計算を終了させ警報を発する必要があります。そのためには、スパコンが必要でしたが、GPUを使うことにより超高速計算が可能になり、GPUを10個程度使えば、スパコンの1000CPUと同じ計算速度が得られます。GPUはコストが低く、どこにでも設置できるため、既存のコードに対しては全面的な書き換えが必要ですが、今後非常に有望なハードウェアと言えます。ADPC (Asian Disaster Preparedness Center)の津波プロジェクトとも共同で研究しています。(青木 尊之)


GPU計算のハードウェア

リアルタイム津波シミュレーションのスナップショット

世界遺産地域における情報技術の導入   山口研究室

UNESCO世界文化遺産センター、ラオス政府、東京工業大学との三者間MOUに基づき、世界遺産保護地域を核とした周辺地域を含めた持続可能な開発を促進するために、情報通信技術の導入に関する共同研究を実施しました。大学院理工学研究科国際開発工学専攻の高田潤一研究室との連携のもと、2006年に設立されたICTセンター運用に関する効果分析を通じ、運用法の見直しを進めています。2009年には、現地政府におけるGIS導入に関するフィージビリチィー調査を実施しました。結果に基づき町並み保存と違法建造物の現状分析および地域開発政策へのGIS活用を進める共同チームを編成し、データ収集を進めました。現地人材育成の一環として、authorization database構築に関する現地トレーニングを行い、FOSSを活用した研修を集中的に実施しました。GIS導入に関する共同研究の結果は、World Congress of Heritage Cities及び、International Society of City and Regional Plannersなどの国際会議にて発表しました。(山口 しのぶ)


ICTセンターを活用する若い僧侶

世界遺産地域にてGISCワークショップ

高速多重極法とH行列を用いた大規模連立一次方程式の解法に関する国際共同研究 横田研究室

大規模連立一次方程式の高速解法は流体、構造、電磁場、音響などの数値解析に幅は広く用いられており、その性能向上は産業界に大きなインパクトを与えると期待されています。横田研究室では、高速多重極展開法 (FMM)やH行列を反復法の前処理の部分に用いることでO(N)の計算時間でありながら高い演算密度と非同期性を有する大規模連立一次方程式の高速解法を開発しています。これに関連したテーマでKAUST(サウジアラビア)のExtreme Computing Research Centerとの国際共同研究を行っています。(横田理央)


CREST-ECRC Workshop

GSIC-ECRC Symposium

HPCによる創薬シミュレーションの国際共同研究   関嶋研究室

GPGPU(General Purpose Graphics Processing Unit)PCクラスタを始め、過去のPCクラスタやスーパーコンピュータと比較して非常に高速な計算機環境が整ってきました。関嶋研究室では、GPGPUを用いて高速な分子動力学シミュレーションを実行することで、過去には計算時間の問題で行えなかったような高精度なタンパク質と低分子化合物間の結合自由エネルギー解析を実現しています。このようなシミュレーションをFBDD(Fragment based Drug Discovery)に適用することで、HTS(High Throughput Screening)とは異なる創薬のアプローチを目指しています。候補化合物に対しては、生化学実験への展開も目指しており、アカデミア・企業と幅広く共同研究を行っております。(関嶋 政和)


ターゲットタンパク質と低分子化合物
PageTop