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2010/12/23

ICTの地域開発のための持続的導入


2010年12月23日、東京工業大学学術国際情報センターは、第3回JICTEE (Joint International Conference on Information and Communication Technology, Electronic and Electrical Engineering) において特別セッション「ICTの地域開発のための持続的導入」と題した国際ワークショップを開催した。国内外から35名が参加した。東京工業大学をはじめ、世界遺産の家(Department of World Heritage Luang Prabang)、UNESCOバンコク事務所文化部門、フィリピン・アグサンデルノルテ州からの講演者4名が1)ラオス国ルアンパバーンにおける世界遺産管理のためのフリーオープンソースデータベース構築、 2) ルアンパバーンにおけるGIS(地理情報システム)を用いた景観変化の調査研究、3)ラオス国ジャール平原における遺産地域の建築規制、4)GISによるフィリピン・アグサンデルノルテ州における地下水資源管理、の講演を行なった。発表の後、活発な議論が展開された。ルアンパバーンにおけるオープンソースソフトウェア(FOSS)の活用は地方政府にとって費用削減の利点がある一方で、課題として、インターネットが低速なためWebサイト参照による問題解決が困難、FOSS開発の停止することによるシステム更新不能、FOSSに関する知識を持った人材不足が挙げられた。景観保護のためのGIS活用の研究では、景観保護規制が外観のみに焦点が置かれ、建造物の詳細な管理に至っていない点が議論され、主な要因としては人材不足が指摘された。これら、4件の講演は持続可能な開発を推進していく上で、共通の課題を有しており、今後の取り組みにおいて、更に協働体制を組み、アジア地域に開発への情報技術の導入に際し、積極的な情報発信を行なうことで同意した。



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