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平成22年度申請実績および採択利用課題

申請実績および採択利用課題一覧

平成27年度平成26年度、平成25年度、平成24年度、平成23年度、平成22年度、平成21年度平成20年度平成19年度

平成22年度申請実績

課題種別 応募数 審査数 採択数
戦略分野利用推進課題種別
「計算化学手法による創薬技術の開発」
0 0 0
戦略分野利用推進課題種別
「大規模流体-構造連成解析技術の開発」
0 0 0
戦略分野利用推進課題種別
「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」
2 2 2
戦略分野利用推進課題種別
「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」
0 0 0
新規利用拡大 6 6 6
小計 8 8 8

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平成22年度採択利用課題

課題番号 申請課題名 会社名 課題種別 状況 利用
報告書
1 Li-グラファイト層間化合物のステージ構造変化に関するハイブリッド量子古典シミュレーション 株式会社豊田中央研究所 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 終了 PDF
2 分子動力学計算ソフトウェアNAMDのGPGPU大規模並列環境における性能評価 株式会社フィアラックス 新規利用拡大 終了 PDF
3 強誘電体電子材料の電子物性発現に関わるナノレベル構造設計シミュレーション 太陽誘電株式会社 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 終了 PDF
4 建築物の室内外環境の連成解析とその高速化技術の開発 清水建設株式会社 新規利用拡大 終了 PDF
5 進化的映像符号化の高度並列シミュレーション 日本電信電話株式会社 新規利用拡大 終了 PDF
6 移流/抵抗/放電を考慮した 3 次元電界計算の電子写真設計への適用 株式会社リコー 新規利用拡大 終了 PDF
7 素反応過程を考慮した燃焼のシミュレーション技術の開発 株式会社 爆発研究所 新規利用拡大 終了 PDF
8 GaussianとGAMESSの実行を支援するGUIソフトの開発 株式会社テンキューブ研究所 新規利用拡大 終了 PDF

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平成22年度継続利用課題

課題番号 申請課題名 会社名 課題種別 採択年度 利用
報告書
1 拡張アンサンブルシミュレーションによるタンパク質とリガンドの結合構造予測法の開発 武田薬品工業株式会社 医薬研究本部 探索研究センター 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 H21 PDF
2 遷移金属錯体触媒を用いたカップリング反応メカニズムの理論研究 住友化学株式会社 有機合成研究所 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 H21 PDF
3 流体構造連成シミュレーションによるターボ機械流体関連振動解析技術の実用化 株式会社 荏原製作所 開発統括部 技術開発室 戦略分野利用推進「大規模流体‐構造連成解析技術の開発」 H21 PDF
4 淡水レンズ再現・予測計算ツールの整備 株式会社 計算力学研究センター 第二技術部 戦略分野利用推進「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」 H21 -
5 機能性有機分子の安定性に関する最適化設計の研究 太陽誘電株式会社 開発研究所 技術企画統括部 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 H21 PDF
6 排ガス浄化触媒材料開発における第一原理シミュレーション 日産自動車株式会社 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 H21 PDF
7 酸化物分散強化鋼の密度汎関数理論による界面エネルギー計算 株式会社コベルコ科研 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 H21 -
8 アジアモンスーン地域の津波・高潮メガリスクに関する防災シミュレーション 日本工営株式会社 戦略分野利用推進「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」 H21 -
9 リチウムイオン二次電池正極の材料設計 アドバンスソフト株式会社 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 H21 PDF
10 鋼材強化に資する微細析出物成長の計算機シミュレーション 新日本製鐵(株) 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 H21 PDF
11 タンパク質-化合物間の高精度結合自由エネルギー計算 富士通株式会社 バイオIT事業開発本部 バイオケミカルプロジェクト室 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 H20 PDF
12 大規模空間での高い周波数におけるアンテナ伝播・電磁界シミュレーション アジレント・テクノロジー株式会社 EDAアプリケーションエンジニアリング 戦略分野利用推進「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」 H20 -
13 新規材料開発のための、オーダーN法による金属酸化物表面の第一原理シミュレーション アクセルリス株式会社 モデリングシミュレーション部 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 H20 PDF
14 希土類永久磁石材料の磁気特性解析 株式会社日立製作所 基礎研究所 ナノ材料・デバイスラボN07ユニット 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 H20 PDF

平成22年度 利用課題概要

会社名 : 株式会社豊田中央研究所
申請課題名 Li-グラファイト層間化合物のステージ構造変化に関するハイブリッド量子古典シミュレーション
利用課題概要

Li-グラファイト層間化合物に対して、挿入Li とその周辺グラファイト原子とを電子状態計算(=量子)領域とし他の炭素原子は経験的原子間相互作用モデルを用いる古典領域とするハイブリッド量子古典シミュレーション法を適用し、Liの移動に従って量子領域を再選択することでグラファイト中のLi拡散過程を計算する。電子状態計算には実空間差分型の密度汎関数法を適用し大規模並列計算を可能とする。実験データから、Li-グラファイト層間化合物は、挿入Li量によって様々なステージ構造を形成することが知られている。本利用課題では、単一ステージ構造でのLi拡散に加えて、ステージ構造に依存したLi間相互作用の特性と、そのステージ構造の変化(相変化)に及ぼす影響についても調べる。

会社名 : 株式会社フィアラックス
申請課題名 分子動力学計算ソフトウェアNAMDのGPGPU大規模並列環境における性能評価
利用課題概要

本プロジェクトでは,米国イリノイ大学で開発されている分子動力学計算ソフトNAMDを使用し,TUBAMEのGPUを複数のノードで並列実行が可能かどうか、またCPUと比較してどれだけ性能を発揮できるかの評価を行なった。また、十分な性能を発揮するのにはどの程度の系が妥当なのかも幾つかのテストデータを準備しベンチマークテストを実施した。性能面、結果の妥当性からGPUによる分子動力学計算がある程度のパフォーマンスを実現できていることが確認できた。

会社名 : 太陽誘電株式会社
申請課題名 強誘電体電子材料の電子物性発現に関わるナノレベル構造設計シミュレーション
利用課題概要

酸化物強誘電体は電子デバイス産業用途の基本材料として広く用いられているが、ごくわずかな欠陥や不純物に起因する材料内部のナノレベルの構造変化によってその電子物性を大きく変化させる事が知られている。本利用課題では、実験のみのアプローチでは理解が困難な強誘電体酸化物のナノスケールの構造変化(欠陥、不純物、及びそれらのマイグレーションや欠陥クラスリングなど)、並びに粒界や表面で起こる現象に焦点をあて、ナノレベルでの構造変化が生じるメカニズムと電子物性(電子状態)との関係を明らかにし、計算科学による欠陥構造設計ならびに界面構造制御設計技術の確立を目指す。

会社名 : 清水建設株式会社
申請課題名 建築物の室内外環境の連成解析とその高速化技術の開発
利用課題概要

建築物の快適な室内環境の創出及び居住性の向上の他,その建築物の運用による環境への負荷を最小限に抑えるために,屋外の自然環境の活用及びその環境の変化に応じる室内設備の制御による室内外環境の連成解析の実施が必要となる.その連成解析は非常に大規模となり,通常の計算機で実施することは困難であるため,大規模計算クラスタや高速な計算方法の確立が必要となる.本件利用は,TSUBAME スパコンの計算資源を利用することで,建築物の室内外環境の解析モデル及び連成解析システムを構築し,超並列CPU 及びGPU による数値解法を開発するとともに,大規模計算による建築物の室内外環境の評価を可能にする.

会社名 : 日本電信電話株式会社
申請課題名 進化的映像符号化の高度並列シミュレーション
利用課題概要

日本電信電話株式会社 NTTサイバースペース研究所 画像メディア通信プロジェクト 画像符号化技術グループ 高村特別研究員開発の進化的映像符号化技術は、従来 人間が考案していた符号化アルゴリズムを、計算機が自動で構築する革新的技術である。本利用課題では、計算負荷の高い進化計算を、数千コアオーダーに分散させた高並列シミュレーションを行う。これにより、計算時間の2-3桁の低減、また従来達成していた圧縮率を上回るアルゴリズムを自動構築することを目標とする。

会社名 : 株式会社リコー
申請課題名 移流/抵抗/放電を考慮した 3 次元電界計算の電子写真設計への適用
利用課題概要

電子写真装置内でのトナー挙動を3次元で高精度に計算し、設計開発上の課題に貢献することが大目的である.まず、ローラや中抵抗部材が形成する電場内でのトナー挙動解析シミュレーションを行うために、移流/放電/抵抗を考慮した一般化座標上での3次元電界計算手法の新規開発を行う.トナー粒子は4~10μmであり、それよりも小さな計算メッシュを用いて、トナーが移動する領域(数mm×数mm×数100μm)の計算を行う必要があるため大規模計算となるが、TSUBAMEによる並列化計算で実現可能が期待される.また確立したシミュレーション技術を用いて、電子写真装置の設計上の課題に適用することで、試作台数低減、開発期間短縮となり、もの作りの革新につながり、日本のもの作りの基盤を支えるものと期待される.

会社名 : 株式会社 爆発研究所
申請課題名 素反応過程を考慮した燃焼のシミュレーション技術の開発
利用課題概要

素反応過程を考慮した化学反応計算では、その反応モデルの数に応じて膨大な計算時間がかかる。本課題では、水素と酸素の反応で混合物質が形成される様子をシミュレーションした。シミュレーションソフトウェアとしては、衝撃波や化学反応の解析に実績のあるMetacomp社の汎用流体解析ソルバーCFD++を使用した。その結果、大規模な化学反応モデル(格子数、最大2500万)におけるTSUBAME2.0での大規模並列計算時の計算スケーラビリティを評価するに至った。

会社名 : 株式会社テンキューブ研究所
申請課題名 GaussianとGAMESSの実行を支援するGUIソフトの開発
利用課題概要

Gaussian とGAMESS の実行を支援するGUI ソフトを開発した。これによって、ファイル転送やターミナルソフトは不要で、簡単な操作でジョブの実行が可能になり、計算機システムに不慣れな実験研究者でも、TSUBAME で大規模分子科学計算を実行できるようになった。

会社名 : 武田薬品工業株式会社 医薬研究本部 探索研究センター
申請課題名 拡張アンサンブルシミュレーションによるタンパク質とリガンドの結合構造予測法の開発
利用課題概要

タンパク質と結合するリガンドの結合構造の予測法を開発した。我々の方法は拡張アンサンブル法の一つであるレプリカ交換アンブレラサンプリング法と、平均力ポテンシャル、主成分軸上のリガンド自由エネルギー地形解析に基づいた方法である。テストケースとして5つのタンパク質リガンド複合体系に適用したところ、タンパク質とリガンドが完全に離れた状態からシミュレーションを始めて、PDBに登録された実験構造と類似した結合構造を予測することに成功した。これは、タンパク質‐リガンド結合過程におけるタンパク質、リガンド及び溶媒水のエンタルピー・エントロピー効果や結合に伴う構造変化を原子レベルで取り入れた初めての計算であり、水分子を含んだ安定な水素結合ネットワークを予測することができた。

会社名 : 住友化学株式会社 有機合成研究所
申請課題名 遷移金属錯体触媒を用いたカップリング反応メカニズムの理論研究
利用課題概要

遷移金属錯体触媒を用いたカップリング反応のメカニズムについて、量子化学計算を用いて詳細に解析する。各反応パスにおける遷移金属錯体の中間体・遷移状態構造を特定し、遷移金属の電子状態およびナノスケールで反応に影響を与える嵩高い配位子や反応基質さらには添加剤や溶媒の役割を定量的に解明することで、触媒活性に重要な因子を特定し、高活性な新規触媒系の設計に繋げる。

会社名 : 株式会社 荏原製作所 開発統括部 技術開発室
申請課題名 流体構造連成シミュレーションによるターボ機械流体関連振動解析技術の実用化
利用課題概要

ターボ機械において高速化・コンパクト化等によって流体内部に働く非定常な変動力が増加することで羽根車やケーシング並び軸受部等に振動や破損が生じるといった流体関連振動の問題が多く発生し、ターボ機械開発における信頼性向上並びに省エネルギー化、環境負荷低減に対して妨げとなっている。本利用課題では、ターボ機械のオフデザイン運転領域における流体関連振動を高精度に予測することによってターボ機械の最適・健全設計に有効且つ実用的な予測技術を開発することを目的としている。本報告では、流体関連振動の原因と考えられる流体内部に発達した非定常不安定流れを再現する予測技術としてLES 乱流モデルを用いた非定常流体解析を適用することによって不安定流れに起因するインデューサ付きディフューザポンプの揚程ストール特性についてより高い精度の予測結果が得られた。

会社名 : 株式会社 計算力学研究センター 第二技術部
申請課題名 淡水レンズ再現・予測計算ツールの整備
利用課題概要

沖縄地方の島嶼・マーシャル諸島・バハマなどの国内外の島嶼において淡水レンズは貴重な水資源である。しかしながら、淡水レンズからの過取水、過蒸発により周期的に塩水浸入に冒されており、汲み水の質と量を低減させ、住民の生活を脅かしている。および、気候変動による海面上昇が、淡水レンズへの塩水浸入をさらに加速すると予想されている(IPCC special reports, The Regional Impacts of Climate Change)。モルジブにおいて、津波により淡水レンズに塩水が浸入し生活水の確保が難しくなったとき、専門家から移住という解決策が示されたという事例があり、淡水レンズに生活水を大きく依存している島嶼では、事態が悪化した場合、環境難民が発生する恐れがある。このようなリスクを管理するため、淡水レンズの維持対策の実施や淡水レンズの水資源開発を適切に示した水資源開発計画の策定が緊急課題となっている。この計画策定において、コンピュータシミュレーションから推定された取水可能量等の計算値は有用な参考資料となる。

会社名 : 太陽誘電株式会社 開発研究所 技術企画統括部
申請課題名 機能性有機分子の安定性に関する最適化設計の研究
利用課題概要

本研究では、電子デバイスに用いられる機能性有機材料の安定分子構造設計の指針を量子化学計算によって得る事を目的とする。電子デバイス用途の電解液の溶媒として多く用いられているプロピレンカーボネート(PC)を計算対象として取り上げ、電気分解と加水分解過程の計算を通じて安定性を見積もった。また、PCの側鎖置換による溶媒の安定性変化を見積もった結果、検討した溶媒種の中ではオリジナルのPCが最も安定である事が分かり、溶媒として優れた特性を有していることを確認した。さらに、電解液の粘度設計を目的とし計算から得られる典型的なパラメータと粘度との相関を調査し、粘度設計に向けたコンピュータの応用について検討を行った。

会社名 : 日産自動車株式会社
申請課題名 排ガス浄化触媒材料開発における第一原理シミュレーション
利用課題概要

密度汎関数法を用いて、新規排ガス浄化触媒開発のため検討を行う。
触媒の分野ではナノ化による電子状態の変化が、触媒反応に影響を及ぼしていると考えられており、本研究ではナノ化による触媒金属の電子状態の変化や、基材と触媒成分との界面の部分の電子のやり取りの反応への影響を明確にし、触媒材料の開発を行うことを目的とする。

会社名 : 株式会社コベルコ科研
申請課題名 酸化物分散強化鋼の密度汎関数理論による界面エネルギー計算
利用課題概要

耐高温と耐クリープ強度に優れる酸化物分散強化型鋼は、数nm以下の酸化物粒子がフェライト中に分散している特長を示す一方で、その酸化物析出過程は未知の部分が多い。今回は金属/金属酸化物界面エネルギーを見積もり、この析出過程について知見を得ることを目的とした。本課題ではフェライト鋼と代表的酸化物(Y2O3, Al2O3, TiO2)の接合界面について調査する。

会社名 : 日本工営株式会社
申請課題名 アジアモンスーン地域の津波・高潮メガリスクに関する防災シミュレーション
利用課題概要

本利用課題では、三次元VOF法解析コード等を用いて、日本及びアジアモンスーン地域における津波・高潮・洪水における氾濫浸水挙動の解析を行うと共に、詳細の地形条件による浸水予測区域図の作成を行う。従来の浸水予想区域図は、数十m~数百mの直交格子により平面二次元解析により行われてきたが、本課題では、建物の詳細の条件および流体力を正確に評価することを目的として三次元解析により氾濫挙動を解析評価する。

会社名 : アドバンスソフト株式会社
申請課題名 リチウムイオン二次電池正極の材料設計
利用課題概要

リチウムイオン二次電池正極の電極電位を、密度汎関数理論(Density Functional Theory, DFT)に基づく第一原理擬ポテンシャルバンド計算により評価する。遷移金属の局在軌道での電子間相互作用を考慮するためにDFT+U法を採用し、定量的な比較を試みる。さらに、電極電位のパラメーターU依存性や原子配置最適化の影響を調べる。

会社名 : 新日本製鐵(株)
申請課題名 鋼材強化に資する微細析出物成長の計算機シミュレーション
利用課題概要

鋼材の強度設計に影響を及ぼす微細析出物の成長機構解明のためのシミュレーションを実施する。具体的には、NaCl型析出物について、クラスタ状態、整合析出物、部分整合析出物の安定性を第一原理計算によって見積り、従来計算では未着手であった析出物の成長過程を調べる。

会社名 : 富士通株式会社 バイオIT事業開発本部 バイオケミカルプロジェクト室
申請課題名 タンパク質-化合物間の高精度結合自由エネルギー計算
利用課題概要

計算物理(化学)に代表される第三の物理(化学)は、事象の原因・理論の検証など登場当時の主舞台から未実験の事象、未発見の物質探索などの予測側面を強調した段階に発展した。タンパク質-化合物間の結合自由エネルギーを高精度に計算することによって、薬剤候補化合物探索を計算機実験に置き換えることが可能であることが分かった。自由エネルギーの温度変化から導出されたエントロピー項は実験をよく再現した。

会社名 : アジレント・テクノロジー株式会社 EDAアプリケーションエンジニアリング
申請課題名 大規模空間での高い周波数におけるアンテナ伝播・電磁界シミュレーション
利用課題概要

 アジレント・テクノロジー社開発の時間領域差分法(FDTD法)電磁界シミュレータAMDSを用いて大規模な空間・構造体の高周波での電磁界解析手法を開発する。これにより、実験だけでは現象を理解することが困難な電磁界の分布を視覚化でき、最適なアンテナの形状・位置だけでなく空間全体を含めた評価・解析が行えるようになる。その結果、より効率的で確実な無線通信の社会基盤整備に貢献でき、安全面、経済面での効率化を達成できる。 

会社名 : アクセルリス株式会社 モデリングシミュレーション部
申請課題名 新規材料開発のための、オーダーN法による金属酸化物表面の第一原理シミュレーション
利用課題概要

遷移金属酸化物は触媒や塗料、電子デバイス等の開発において、非常に重要な役割を果たしている。遷移金属酸化物における研究課題の一つとして、触媒反応の活性と選択性における表面欠陥の影響が重要視されている。遷移金属酸化物の表面酸素欠陥はホストの系に対して構造および電子状態の変化を引き起こす。 今回の利用においてはこれらの系に対するコンピューターシミュレーション技法を検討するために、非常に良く知られている酸化アルミニウムの系において点欠陥を持つモデルを構築、オーダーN法のDFT計算手法であるONETEPでシミュレーションを実行、結果の検証を行った。また、酸化ガリウム、酸化インジウムの系においても予備的な計算を行った。

会社名 : 株式会社日立製作所 基礎研究所 ナノ材料・デバイスラボN07ユニット
申請課題名 希土類永久磁石材料の磁気特性解析
利用課題概要

焼結磁石の磁性解析手法開発を目的とし、擬原子軌道ベース擬ポテンシャル法による第一原理計算でf電子を考慮した電子状態、磁気モーメント、結晶磁気異方性エネルギーを算出した。組成式R2Fe14B (R=Y, Pr, Nd, Gd, Dy)の磁性体において、希土類元素Rの電子状態を系統的に調べ、MAE解析を実施することで擬原子軌道ベース擬ポテンシャル法が有効であることを示した。また、局在する4f電子の軌道磁気モーメントに着目し解析を行った結果、物性値解析を改善するための計算方法開発方針を得た。

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