平成27年度、平成26年度、平成25年度、平成24年度、平成23年度、平成22年度、平成21年度、平成20年度、平成19年度
課題種別 | 応募数 | 審査数 | 採択数 | 採択枠 (当初予定) |
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戦略分野利用推進 「計算化学手法による創薬技術の開発」 |
8 | 8 | 4 | 2件程度 |
戦略分野利用推進 「大規模流体-構造連成解析技術の開発」 |
1 | 1 | 1 | 2件程度 |
新規利用拡大 | 6 | 6 | 6 | 12件程度 |
小計 | 15 | 15 | 11 | 16件程度 |
課題番号 | 申請課題名 | 会社名 | 課題種別 | 状況 | 利用 報告書 |
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1 | 巨大生体分子の非経験的分子軌道法による設計指針構築 | 株式会社 三菱化学科学技術研究センター | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | 終了 | |
2 | 銀行業・保険業におけるALM(Asset Liability Management)システムの開発 | ニューメリカルテクノロジーズ株式会社 | 新規利用拡大 | 終了 | |
3 | 大規模分散検索エンジン製品の開発 | ビジネスサーチテクノロジ株式会社 | 新規利用拡大 | 終了 | |
4 | タンパク質一次構造の網羅的解析による創薬技術の開発 | ライフィクス株式会社 | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | 終了 | |
5 | ワイドギャップナノ構造体精密加工のシミュレーション | 日本電気株式会社 R&Dユニット 中央研究所 ナノエレクトロニクス研究所 | 新規利用拡大 | 終了 | |
6 | 機能性無機材料の光学的電子的物性と構造設計の研究 | 住友化学株式会社 筑波研究所 | 新規利用拡大 | 終了 | |
7 | 混相流シミュレーションコードの並列拡張性能の評価 | 株式会社計算流体力学研究所 混相流解析グループ | 新規利用拡大 | 終了 | |
8 | 高層ビルの大規模耐震構造解析 | 株式会社アライドエンジニアリング ADVC事業部 | 新規利用拡大 | 終了 | |
9 | コンピュータ支援によるポリアミン誘導体医薬品の開発 | 株式会社アミンファーマ研究所 | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | 終了 | |
10 | CONFLEXを用いた配座探索および結晶多形解析 | コンフレックス株式会社 | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | 終了 | |
11 | 電磁場中大規模粉体挙動シミュレーションによる電子写真設計プロセス革新 | 株式会社リコー 研究開発本部 基盤技術研究所 解析シミュレーションセンター | 戦略分野利用推進「大規模流体-構造連成解析技術の開発」 | 終了 |
申請課題名 | 巨大生体分子の非経験的分子軌道法による設計指針構築 |
利用課題概要 |
FMO法を利用し、量子化学計算による生体高分子NMR化学シフトを予測する手法を開発した。 フラグメント分割により生じるゲージ依存の問題を解消するためGIAO法、及びCSGT法との組み合わせを適切に行うプログラムを開発した。 10残基ペプチド、32残基αへリックス、βシートとユビキチンたんぱく質に対して計算を行い、生体高分子NMR化学シフトを高精度に計算できることを示した。 さらに計算精度を高めるためにカットオフ長を導入し、化学シフト計算に適したフラグメント分割をおこなうCutoff-FMO-NMR法を開発した。 |
申請課題名 | 銀行業・保険業におけるALM(Asset Liability Management)システムの開発 |
利用課題概要 |
我が国最大のメガバンク規模の全資産負債ポートフォリオを対象として、市場リスクおよび信用リスクの影響下、日次数年間の財務シミュレーションを行い、金融機関ポートフォリオの目標誘導を行った。 財務シミュレーションのリアリティを確保するべく、金融機関内で現実に行われている経理をコンピュータモデルとして構築した。すなわち、会計処理は時価法、アモチ・アキュム処理を行い、決算仕訳にも対応させた。 財務シミュレーションは、さらにモンテカルロ法を使って得た市場シナリオおよび個別企業の信用シナリオを元にして多数回繰り返した。こうして得た予測財務数値の分散あるいは順位数は、VaR(Value at Risk) および EaR(Earnings at Risk)と呼ばれるリスク尺度である。また予測財務数値の期待値はリターンに関する指標となる。これが投資理論に基づく金融機関ポートフォリオの目標誘導に利用される。 |
申請課題名 | 大規模分散検索エンジン製品の開発 |
利用課題概要 |
全文検索エンジンは、情報を収集してインデックスデータベース(DB)を作成する(クローラとインデクサ)部分と、そのインデックスDBに対して、クエリ(照会)をして検索を実行する部分の2つに大きく分ける事ができる。 検索の対象とするのは、インターネットのデータ、あるいはイントラネット(組織内)のデータであるが、いずれの場合でも膨大な量の散在したデータを超高速に処理することが必要である。 これらの2つの部分の高速処理のためには、大量のCPUと大量のメモリとディスクを用いて、高速化と拡張性の検証をしながら、検索エンジンの開発を行なわなければならない。 さらに、インターネットの情報を収集するためには、高速大容量のネットワークも必須である。 以上の大量のCPU、メモリ、ディスク、そして高速ネットワークという環境としてTSUBAMEを利用した。 |
申請課題名 | タンパク質一次構造の網羅的解析による創薬技術の開発 |
利用課題概要 |
データベースとして存在するタンパク質のアミノ酸配列(ペプチド配列)の理論質量と、その配列が質量分析された場合のフラグメント質量の実測値と比較することで、タンパク質の一次構造の解析が幅広く行われている。しかしながらタンパク質のような巨大分子の一次構造解析においては、分析装置から得られるデータ量が膨大な上、そこから考えられる一次構造の計算が複雑かつ多様であるがゆえに、実験時の消化エラーや検討すべきタンパク質の翻訳後修飾の考慮が演算量ゆえに十分できず、解析精度を犠牲にすることも少なくない。そこで本プロジェクトでは、現実時間でより綿密な解析を行う為の高速なタンパク質一次構造計算手法の開発を目的とする。 |
申請課題名 | ワイドギャップナノ構造体精密加工のシミュレーション |
利用課題概要 |
近年、カーボンナノチューブを中心とした炭素系ナノ構造体の研究が盛んになり、エレクトロニクス、分子吸着、ナノ機械への応用のための基礎研究が進んできている。一方で、オプティクス関連の応用では、非線形応答を利用した、optical limiting deviceの発表や、透明電極の試みがあるのみで、カーボンナノチューブの基本的バンドギャップの狭さがその他のoptical device応用の道を狭めている。しかし、同じナノ構造体でも、バンドギャップの大きな例えば窒化ホウ素(BN)を基本としたナノ構造体において、その光学応用が期待できる。カーボンナノチューブに比較して、BNナノチューブはカイラリティに依存せずバンドギャップが一定である長所を持つが、一方で試料を作成できる研究機関が非常に限られており研究が比較的遅れている。また、理論的研究もカーボンナノチューブに比較して進んでいるとは言いがたい。 本応募仮題では、BNナノチューブの基本的特性を第一原理計算で明らかにし、その応用への道を模索する。すでに電子構造に関する先進的な研究は行われているが、本応募課題ではBNナノチューブの構造変化、マニピュレーション、加工を前提としたシミュレーションに注力し、先鞭をつけることを狙いとする。具体的には、Coulomb explosionを利用した層状BNからのシートの剥離、BNナノチューブ同士、BNナノチューブとカーボンナノチューブのナノスケール溶接、BNナノチューブに束縛されることによる色素分子などの光励起化学反応の促進効果、などに研究のテーマを絞る。これらの現象には、電子励起に伴う原子核の高速移動が鍵となるので、時間依存密度汎関数理論を礎にした第一原理励起状態分子動力学シミュレーション技術を利用する。この計算技術は、電子の波動関数の時間発展を実直に計算する大変計算コストのかかるものであるが、今までの経験から必ずリアルな励起状態ダイナミクスを恣意的な条件印加なしに導き出すことを目指した。 |
申請課題名 | 機能性無機材料の光学的電子的物性と構造設計の研究 |
利用課題概要 |
計算機シミュレーションによる機能性無機材料の新規な構造や光学的電子的特性の設計・開発を目的とする。 一企業では保有することが難しいTSUBAMEクラスの豊富な計算資源を利用することで、中規模サイズのモデル構造を用いた多数の計算機スクリーニングによる構造と特性の基礎的知見を蓄積し、さらに、大規模サイズのモデル構造を用いた全体構造の設計を目指す。 これによって、第一原理電子状態計算に基づいた構造探索とその光学特性や電子特性の解析による材料特性の予測を行い、目標とする高機能材料を設計するための技術構築を目指すとともに、大規模計算機利用による材料設計のノウハウ蓄積を図った。 |
申請課題名 | 混相流シミュレーションコードの並列拡張性能の評価 |
利用課題概要 |
ジーゼルエンジン等の燃料噴出特性や無重力場における新材料創出の妨げとなる気泡混入問題のように、密度差が大きな混相流の流動特性を精度良くシミュレーションできる解析手法について、既存のシミュレーションコードを数百以上の並列計算仕様に拡張した場合の性能評価を行った。 |
申請課題名 | 高層ビルの大規模耐震構造解析 |
利用課題概要 |
当社が開発している大規模解析が可能な汎用並列有限要素法コードをベースに高層ビルの大規模耐震構造解析プログラムを開発した。 本プロジェクトでは高層ビルをスチール構造部材のアセンブリ構造物として模擬し,3次元ソリッド要素によるフルモデルの非線形地震応答解析を当該汎用並列有限要素法コードにより行うことを目標とした。 巨大になるものと予想される3次元ソリッド要素によるモデルの解析は,実施者らの知りえる限り,世界的に見ても例がない。 |
申請課題名 | コンピュータ支援によるポリアミン誘導体医薬品の開発 |
利用課題概要 |
ポリアミンは,細胞の増殖・分化に必須の成長因子であると共に,一旦,細胞外に漏出されると,酸化酵素であるポリアミンオキシダーゼによって分解され,極めて毒性の高い物質であるアクロレインを生成する.そこで,ポリアミン誘導体が治療薬として有効と期待される疾病(がん,脳梗塞および腎不全等)を対象として,がん細胞の増殖機構とその増殖制御機構をmRNA・ポリアミン複合体やtRNA・ポリアミン複合体の立体構造情報を基に分子動力学計算を用いて解析すると共に,脳梗塞および腎不全の病因タンパク質であるポリアミンオキシダーゼによるポリアミンからのアクロレイン生成機構を分子動力学計算と量子化学計算により解析することにより,ポリアミン誘導体医薬品を開発する. |
申請課題名 | CONFLEXを用いた配座探索および結晶多形解析 |
利用課題概要 |
分子性結晶の結晶多形現象の解析や結晶多形スクリーニングを実施するために,分散処理技術を用いて結晶計算法と配座空間探索法を改良し,高速な結晶構造予測法を開発した.並列化した結晶計算法は,127 workersを利用した結晶構造最適化計算において123倍の高速化を実現した.また,タンパク質の安定コンホメーションを可能にする配座空間探索法の高速化は,31 workersを利用して30倍にまで到達した.これらの改良を行った結晶構造予測法を医薬品化合物であるマレイン酸ヒドラジドに適用したところ,結晶多形として存在する可能性の高い, 2種類の新しい結晶構造を得た. この研究では,410種類の化合物について910種類の結晶多形構造の結晶構造を最適化し,その結晶構造の座標や分子力場に基づく結晶エネルギー値などをデータベースとして蓄積した. |
申請課題名 | 電磁場中大規模粉体挙動シミュレーションによる電子写真設計プロセス革新 |
利用課題概要 |
電子写真機器における画像形成プロセスを担う現像ユニットの設計は,製品の品質を左右する重要か |