平成27年度、平成26年度、平成25年度、平成24年度、平成23年度、平成22年度、平成21年度、平成20年度、平成19年度
課題種別 | 応募数 | 審査数 | 採択数 | 採択枠 (当初予定) |
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戦略分野利用推進課題種別 「計算化学手法による創薬技術の開発」 |
1 | 1 | 1 | 10件程度 |
戦略分野利用推進課題種別 「大規模流体-構造連成解析技術の開発」 |
0 | 0 | 0 | |
戦略分野利用推進課題種別 「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 |
4 | 4 | 4 | |
戦略分野利用推進課題種別 「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」 |
4 | 4 | 4 | |
新規利用拡大 | 6 | 6 | 6 | 6件程度 |
小計 | 15 | 15 | 15 | 16件程度 |
課題番号 | 申請課題名 | 会社名 | 課題種別 | 状況 | 利用 報告書 |
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1 | 3D CGレンダリング及び動画エンコーディングの分散処理技術の開発 | ブランドダイアログ株式会社 グリッディ事業部 | 新規利用拡大 | 終了 | |
2 | 高層ビルの大規模非線形地震応答解析 | 株式会社アライドエンジニアリングADVC事業部 | 戦略分野利用推進「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」 | 終了 | |
3 | ナノ炭素、ナノ窒化ホウ素の制御された加工方法を探るシミュレーション | 日本電気株式会社 R&Dユニット 中央研究所 ナノエレクトロニクス研究所 | 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 | 終了 | |
4 | 日本全国の地震災害リスク評価 | 東京海上日動リスクコンサルティング株式会社 自然災害リスクグループ | 戦略分野利用推進「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」 | 終了 | - |
5 | ナノ構造設計に基づく機能性無機材料の開発 | 住友化学株式会社 筑波研究所 | 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 | 終了 | |
6 | 大規模ALMシミュレーションへのHPC技術の適用 | ニューメリカルテクノロジーズ株式会社 | 戦略分野利用推進「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」 | 終了 | |
7 | 環境調和型熱電半導体の材料設計 | FDK株式会社技術開発本部 先進技術開発部 CAE開発課 | 新規利用拡大 | 終了 | |
8 | 3次元圧縮性流体コードによる高精度混相流シミュレーションコード超並列高速化 | 株式会社計算流体力学研究所 混相流解析グループ | 新規利用拡大 | 終了 | |
9 | タンパク質-化合物間の高精度結合自由エネルギー計算 | 富士通株式会社 バイオIT事業開発本部 バイオケミカルプロジェクト室 | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | 終了 | |
10 | 遷移金属錯体触媒を用いたC-Cカップリング反応メカニズムの理論研究 | 住友化学株式会社 有機合成研究所 | 新規利用拡大 | 終了 | |
11 | 大規模空間での高い周波数におけるアンテナ伝播・電磁界シミュレーション | アジレント・テクノロジー株式会社 EDAアプリケーションエンジニアリング | 戦略分野利用推進「社会基盤のリスク管理シミュレーションへのHPC応用技術の開発」 | 終了 | - |
12 | 生体高分子用シミュレーションソフトウェアDS CHARMmの大規模系における並列性能評価 | サイエンス・テクノロジー・システムズ株式会社 | 新規利用拡大 | 終了 | |
13 | 新規材料開発のための、オーダーN法による金属酸化物表面の第一原理シミュレーション | アクセルリス株式会社 モデリングシミュレーション部 | 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 | 終了 | |
14 | 希土類永久磁石材料の磁気特性解析 | 株式会社日立製作所 基礎研究所 ナノ材料・デバイスラボN07ユニット | 戦略分野利用推進「シミュレーションによるナノ材料・加工・デバイス開発」 | 終了 | |
15 | 淡水レンズ再現計算モデルの試作 | 株式会社 計算力学研究センター 第二技術部 | 新規利用拡大 | 終了 |
課題番号 | 申請課題名 | 会社名 | 課題種別 | 採択年度 | 利用 報告書 |
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1 | 巨大生体分子の非経験的分子軌道法による設計指針構築 | 株式会社 三菱化学科学技術研究センター | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | H19 | |
2 | タンパク質一次構造の網羅的解析による創薬技術の開発 | ライフィクス株式会社 | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | H19 | |
3 | コンピュータ支援によるポリアミン誘導体医薬品の開発 | 株式会社アミンファーマ研究所 | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | H19 | |
4 | CONFLEXを用いた配座探索および結晶多形解析 | コンフレックス株式会社 | 戦略分野利用推進「計算化学手法による創薬技術の開発」 | H19 | |
5 | 電磁場中大規模粉体挙動シミュレーションによる電子写真設計プロセス革新 | 株式会社リコー 研究開発本部 基盤技術研究所 解析シミュレーションセンター | 戦略分野利用推進「大規模流体-構造連成解析技術の開発」 | H19 |
申請課題名 | 3D CGレンダリング及び動画エンコーディングの分散処理技術の開発 |
利用課題概要 |
3D CGのレンダリングやエンコードをPCやサーバで実行させることは一般的になりつつあるが、動画映像の高精細化、動画データの巨大化に伴い、市販のパソコンレベルのスペックでは処理時間が著しくかかり、対応が難しいのが現状である。 レンダリングやエンコード処理を並列処理させることにより、処理速度の飛躍的な向上が望め、さらには耐障害性、処理コストの削減なども望むことができる。 |
申請課題名 | 高層ビルの大規模非線形地震応答解析 |
利用課題概要 |
建築構造物を、ソリッド要素を用いて標準的な有限要素法解析を行う試みは、実施者らの知り得る限り、世界的に見ても例がない。当社は、防災科学技術研究所・数値震動台開発分科会の協力を得て、汎用並列有限要素法コードADVENTURECluster ソルバに大規模地震応答解析の機能を備えるべく、開発を進めている。本解析では、TSUBAMEの並列性能を最大限引き出し、大規模地震応答解析コードの実用化を目指す。 |
申請課題名 | ナノ炭素、ナノ窒化ホウ素の制御された加工方法を探るシミュレーション |
利用課題概要 |
H21年度の成果として、2層よりなるhBNの機械的圧力印加による光吸収エネルギー変調の調査と、極性結晶方位による内部電界による光起電効果の実証、及び光起電の第一原理計算手法の開発を挙げる。hBNはグラファイトに似た蜂の巣状格子をB(ホウ素)とN(窒素)原子が交互に並んでつくっている層状物質で、2層のhBNに圧力印加した場合の光学遷移エネルギーの変調を計算した。計算によると残念ながら著しいバンドギャップ変化は見られず、k-空間中での遷移する位置が変わるのみであった。また、pn接合を有しない極性結晶SiCのナノ薄膜において光起電効果が期待できることがシミュレーションよりわかった。このようなシミュレーション手法と極性結晶の性質は他に例を見ないユニークな研究成果である。 |
申請課題名 | 日本全国の地震災害リスク評価 |
利用課題概要 |
日本は世界的に見て地震大国で、日本各地どこでも大地震に見舞われる可能性があるため、そのリスクマネージメントが社会にとって重要な課題となっている。本課題では、防災・減災といったリスクマネージメントを社会的に進めるため、日本全国の地震リスクの定量化を行い、各地域に最適なリスクマネージメント手法の構築を試みる。地震リスクの定量化は、地震ハザード評価と脆弱性評価からなる。地震ハザード評価では、日本周辺で発生が予想される全ての地震とその発生確率を考慮して、地震ハザードカーブ(地震動強度と年超過確率の関係)を評価する。また、脆弱性評価では、評価対象のフラジリティカーブ(地震動強度と脆弱性の関係)を算出する。また、最後に両者を合積することにより、被害の発生確率を定義づけるリスクカーブを算出し、地域ごとの地震リスク量の差異を把握する。 |
申請課題名 | ナノ構造設計に基づく機能性無機材料の開発 |
利用課題概要 |
TSUBAME システムの利用を通して、グラフェンシートのナノ構造から、さらに大きなサイズの仮想的なモデル構造の構築を行った。得られた構造について、密度汎関数法に基づく計算により、安定な最適構造を求めるとともに、その構造におけるラマンスペクトルを計算した。求められたスペクトルは、炭素材料に見られるような特徴的な形状を示し、仮想的な湾曲構造の可能性が示唆された。TSUBAME システムを有効活用した、これら一連の検討を通して、目的とする材料の最適構造設計に向けた基礎的手法を開発し、材料構造の安定性やスペクトルの解析を実施した。 |
申請課題名 | 大規模ALMシミュレーションへのHPC技術の適用 |
利用課題概要 |
金融機関のリスクエクスポージャーの規模は自己資本比率規制(Basel II)に基づいて制御されている。2007-08年に起きた金融危機の結果、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)は従来型の市場リスクと信用リスクに加えてカウンターパーティ・クレジットリスク(CCR)を含む新しい規制を課そうとしている。次世代の資産負債管理(ALM)は、こうした制約条件下での最大収益を目指さねばならない。現在のALMに内在する欠陥を避けるには次の条件が必須である。(1) 現実の会計ルールに即した方法での個々の取引の勘定処理、(2) 時間経過に伴って進行する市場価格変動と個別企業の信用格付け変化のシナリオパス、(3) 各シナリオパスに対する数年間に及ぶ日次の洗い替え。そのような計算には大規模なシミュレーションが必要であるため、計算コストが高すぎてこれまでは現実的でなかった。本研究では最新のHPCによってたとえ現在最大規模の銀行が対象であってもこうしたシミュレーションが実用化可能であることを示した。 |
申請課題名 | 環境調和型熱電半導体の材料設計 |
利用課題概要 |
密度汎関数理論に基づく第一原理電子構造解析プログラムCAMP-FDK(自社製)を用いて、無毒かつ資源枯渇の懸念がない熱電変換半導体マグネシウムシリサイド(Mg2Si)の熱電変換材としての材料設計を行う。 設計指針としては、熱電変換特性に大きな影響を及ぼす、添加元素によるキャリア生成を第一原理シミュレーションによって定量的に解析することにより、熱電変換材料としての最適化を行う。 |
申請課題名 | 3次元圧縮性流体コードによる高精度混相流シミュレーションコード超並列高速化 |
利用課題概要 |
新しい化学品・薬品等の開発において、より純度の高い生成物を創出することの妨げになっている気泡混入問題の解析や、より環境に配慮したディーゼルエンジン等の新しいエンジンを開発するための燃料噴霧特性について精度の高い解析をするためには、混相流の流動特性を高い精度で解析する必要がある。 弊社では、この混相流解析において、これまでの手法よりもはるかに高い精度で解くため、流体本来の圧縮性という特性をふまえた「圧縮性流体コード」によるソリューションを開発し、2次元の圧縮性コードの並列化についても一定の成果が得られている。 しかしながら圧縮性流体解析は、これまでの非圧縮性流体コードに比べ、計算量が一桁増えることおよび混相流において異なる物性の境界が適切にシミュレートするため、時間および空間の分解能をこれまでの流体解析に比べてはるかに高い分解能で計算する必要があり、3次元化は大きな計算機資源を必要とする。 本件利用申請は、この3次元圧縮性流体コードによる混相流解析という膨大な計算に対して、数百から千を超える計算ノードを利用した、超並列計算技術のフィージビリティースタディーを行うものである。 |
申請課題名 | タンパク質-化合物間の高精度結合自由エネルギー計算 |
利用課題概要 |
計算物理(化学)に代表される第三の物理(化学)は、事象の原因・理論の検証など登場当時の主舞台から未実験の事象、未発見の物質探索などの予測側面を強調した段階に発展した。タンパク質-化合物間の結合自由エネルギーを高精度に計算することによって、薬剤候補化合物探索を計算機実験に置き換えることが可能であることが分かった。自由エネルギーの温度変化から導出されたエントロピー項は実験をよく再現した。 |
申請課題名 | 遷移金属錯体触媒を用いたC-Cカップリング反応メカニズムの理論研究 |
利用課題概要 |
遷移金属錯体触媒を用いたC-Cカップリング反応のメカニズムについて、量子化学計算を用いて詳細に解析する。 多段階に存在すると予想される反応パスの中で、最も活性化エネルギーの高い反応遷移状態を特定し、その反応パスの活性化エネルギーを下げることのできる高活性な触媒配位子の設計に繋げる。 |
申請課題名 | 大規模空間での高い周波数におけるアンテナ伝播・電磁界シミュレーション |
利用課題概要 |
アジレント・テクノロジー社開発の時間領域差分法(FDTD法)電磁界シミュレータAMDSを用いて大規模な空間・構造体の高周波での電磁界解析手法を開発する。これにより、実験だけでは現象を理解することが困難な電磁界の分布を視覚化でき、最適なアンテナの形状・位置だけでなく空間全体を含めた評価・解析が行えるようになる。その結果、より効率的で確実な無線通信の社会基盤整備に貢献でき、安全面、経済面での効率化を達成できる。 |
申請課題名 | 生体高分子用シミュレーションソフトウェアDS CHARMmの大規模系における並列性能評価 |
利用課題概要 |
米国Accelrys社製Discovery Studioは、ライフサイエンス分野の次世代型モデリング・シミュレーションソフトウェアであり、約20程のモジュール群から構成されている。その中でも、古くから定評があり、デファクトスタンダードなシミュレーションモジュールであるDS CHARMmを用いて大規模生体高分子のスケーラビリティの検証を行う。 今までに開発元である米国Accelrys社及びアクセルリス株式会社では、大規模コンピュータシステムを所有しておらず、また、ユーザにおいては、ライセンス料金の問題やシミュレーション内容自体が、開示できないこともあり、高々 64並列程度しか、検証できていないのが現状である。 貴学のTSUBAMEシステムを利用させていただくことで、128、256、512、1024並列といった非常に高並列までの性能向上率検証を行うことができ、DS CHARMmと関連モジュールを用いて、逆転写酵素+DNA+RNA+阻害剤+溶媒といった大規模複合系について計算可能となることが期待される。同時に Discovery Studioの機能である力場自動生成モジュールについての大規模系への精度検証もできることも期待される。 |
申請課題名 | 新規材料開発のための、オーダーN法による金属酸化物表面の第一原理シミュレーション |
利用課題概要 |
遷移金属酸化物は触媒や塗料、電子デバイス等の開発において、非常に重要な役割を果たしている。遷移金属酸化物における研究課題の一つとして、触媒反応の活性と選択性における表面欠陥の影響が重要視されている。遷移金属酸化物の表面酸素欠陥はホストの系に対して構造および電子状態の変化を引き起こす。 今回の利用においてはこれらの系に対するコンピューターシミュレーション技法を検討するために、非常に良く知られている酸化アルミニウムの系において点欠陥を持つモデルを構築、オーダーN法のDFT計算手法であるONETEPでシミュレーションを実行、結果の検証を行った。また、酸化ガリウム、酸化インジウムの系においても予備的な計算を行った。 |
申請課題名 | 希土類永久磁石材料の磁気特性解析 |
利用課題概要 |
焼結磁石の磁性解析手法開発を目的とし、擬原子軌道ベース擬ポテンシャル法による第一原理計算でf電子を考慮した電子状態、磁気モーメント、結晶磁気異方性エネルギーを算出した。組成式R2Fe14B (R=Y, Pr, Nd, Gd, Dy)の磁性体において、希土類元素Rの電子状態を系統的に調べ、MAE解析を実施することで擬原子軌道ベース擬ポテンシャル法が有効であることを示した。また、局在する4f電子の軌道磁気モーメントに着目し解析を行った結果、物性値解析を改善するための計算方法開発方針を得た。 |
申請課題名 | 淡水レンズ再現計算モデルの試作 |
利用課題概要 |
不透水性基盤が深いなどの地質条件から、これまでの地下ダム技術での水資開発が非効率となる島々で、地下の塩水の上にレンズ状(以後、淡水レンズ)をもつものがある。 塩水は島の側面から侵入してきた海水であり、淡水は雨水が地下に浸透したものである。 淡水は密度差により塩水の上にレンズ状に浮いている。 この淡水レンズを水資源として利用する技術が社会的に求められている。 淡水レンズに井戸を掘って水を汲み上げた場合、あまり多く汲み上げると塩水を汲み上げてしまう。 また、あまり多く汲み上げることにより淡水レンズを壊してしまうことが懸念される。 これらより、淡水レンズを開発する場合、どのくらいの量の水を汲み上げてよいかが大きな課題となる。 現況の淡水レンズ分布状況・取水時の淡水レンズの挙動を再現できるシミュレーションモデルを開発し、取水に対する淡水レンズの挙動を予測することで取水量を把握し安全に淡水レンズ資源の利用が可能になることが望まれている。 現在のところ淡水レンズ再現計算事例は少なく、この数値シミュレーションは試行錯誤で行なわれている。 本利用課題は、当社が開発したSUPG(風上ペトロフ・ガラーキン法)に基づく浸透流と移流拡散解析の練成計算を行なう有限要素法を用いた塩水流動解析プログラムにより、種々な解析条件による淡水レンズ再現計算を試み、適切な解析条件を明確にした淡水レンズ再現計算モデル及び最終的には取水管理計算を試作することを目的とする。 |
申請課題名 | 巨大生体分子の非経験的分子軌道法による設計指針構築 |
利用課題概要 |
FMO法を利用し、量子化学計算による生体高分子NMR化学シフトを予測する手法を開発した。 フラグメント分割により生じるゲージ依存の問題を解消するためGIAO法、及びCSGT法との組み合わせを適切に行うプログラムを開発した。 10残基ペプチド、32残基αへリックス、βシートとユビキチンたんぱく質に対して計算を行い、生体高分子NMR化学シフトを高精度に計算できることを示した。 さらに計算精度を高めるためにカットオフ長を導入し、化学シフト計算に適したフラグメント分割をおこなうCutoff-FMO-NMR法を開発した。 |
申請課題名 | タンパク質一次構造の網羅的解析による創薬技術の開発 |
利用課題概要 |
データベースとして存在するタンパク質のアミノ酸配列(ペプチド配列)の理論質量と、その配列が質量分析された場合のフラグメント質量の実測値と比較することで、タンパク質の一次構造の解析が幅広く行われている。しかしながらタンパク質のような巨大分子の一次構造解析においては、分析装置から得られるデータ量が膨大な上、そこから考えられる一次構造の計算が複雑かつ多様であるがゆえに、実験時の消化エラーや検討すべきタンパク質の翻訳後修飾の考慮が演算量ゆえに十分できず、解析精度を犠牲にすることも少なくない。そこで本プロジェクトでは、現実時間でより綿密な解析を行う為の高速なタンパク質一次構造計算手法の開発を目的とする。 |
申請課題名 | コンピュータ支援によるポリアミン誘導体医薬品の開発 |
利用課題概要 |
ポリアミンは,細胞の増殖・分化に必須の成長因子であると共に,一旦,細胞外に漏出されると,酸化酵素であるポリアミンオキシダーゼによって分解され,極めて毒性の高い物質であるアクロレインを生成する.そこで,ポリアミン誘導体が治療薬として有効と期待される疾病(がん,脳梗塞および腎不全等)を対象として,がん細胞の増殖機構とその増殖制御機構をmRNA・ポリアミン複合体やtRNA・ポリアミン複合体の立体構造情報を基に分子動力学計算を用いて解析すると共に,脳梗塞および腎不全の病因タンパク質であるポリアミンオキシダーゼによるポリアミンからのアクロレイン生成機構を分子動力学計算と量子化学計算により解析することにより,ポリアミン誘導体医薬品を開発する. |
申請課題名 | CONFLEXを用いた配座探索および結晶多形解析 |
利用課題概要 |
分子性結晶の結晶多形現象の解析や結晶多形スクリーニングを実施するために,分散処理技術を用いて結晶計算法と配座空間探索法を改良し,高速な結晶構造予測法を開発した.並列化した結晶計算法は,127 workersを利用した結晶構造最適化計算において123倍の高速化を実現した.また,タンパク質の安定コンホメーションを可能にする配座空間探索法の高速化は,31 workersを利用して30倍にまで到達した.これらの改良を行った結晶構造予測法を医薬品化合物であるマレイン酸ヒドラジドに適用したところ,結晶多形として存在する可能性の高い, 2種類の新しい結晶構造を得た. この研究では,410種類の化合物について910種類の結晶多形構造の結晶構造を最適化し,その結晶構造の座標や分子力場に基づく結晶エネルギー値などをデータベースとして蓄積した. |
申請課題名 | 電磁場中大規模粉体挙動シミュレーションによる電子写真設計プロセス革新 |
利用課題概要 |
電子写真機器における画像形成プロセスを担う現像ユニットの設計は,製品の品質を左右する重要か |