SuperCon2009 開催報告 †大阪大学サイバ-メディアセンタ-及び東京工業大学学術国際情報センターでは、8月3日から8月7日まで高校生・高専生を対象とした第15回スーパーコンピューティングコンテスト(略称 SuperCon2009)を開催した。 本コンテストは、スーパーコンピュータを使用して、与えられた課題を解くプログラムを作成し、そのプログラムによって計算された解答の正確さと計算の速さを競うものである。高校生・高専生を対象としたプログラミングコンテスト、しかも、スーパーコンピュータを使用してのコンテストは他になく、参加する高校生にとって も実際にスーパーコンピュータに触れることのできるよい機会となっている。 今回の予選には、全国から23校36チームが参加した.予選課題は,1次元または2次元空間上に配置された線分の長さの総和や正方形の面積の総和を求める問題である.配置によっては線分や正方形が複雑に重なり合うために,総和を高速に計算するためには様々な工夫が必要となる.予選は例年以上の激戦となり,参加チームのうち,高速に解を求めることができた上位14校20チー ム(東京会場:6校10チーム,大阪会場:8校10チ-ム)が本選出場を果たした 本選では、4日間にわたりプログラミングが行われた.本選課題は,3次元空間中に散らばった最大100万個の星の座標と,様々な星から撮影した「全天写真」が最大1000枚与えられ,そららの写真を撮影した星と撮影した方向を次々に特定し,その数を競うという,「恒星写真探索問題」である.最終日5日目に各チームのプログラム結果の発表及び表彰式を行った。また,本選期間中,東京会場の参加者は東京工業大学のスーパーコンピュータTSUBAMEを,また,大阪会場の参加者は大阪大学のスーパーコンピュータSX9を見学した. 熱戦の結果,以下の通り筑波大学附属駒場高等学校(東京都)のチームzatoriku(原将己君、吉里陸君、河合眞一朗君)が優勝を果たした。
優れたアルゴリズムおよびプログラムを作成したチームに与えられる学会奨励賞 (電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ・スーパーコンピューティング奨励賞,情報処理学会 若手奨励賞)もチームzatorikuに贈られた. |